外資系高級ホテルと言えば「ヒルトン」「シェラトン」が長らく日本ではおなじみでしたが、年々外資系ホテルの新規開業が強まっています。これもそれも東京オリンピックを見据えた戦略です。
この中でもまだまだ日本国内では知名度が低いが、世界最大のホテルグループが「マリオットグループ」です。(シェラトンもマリオットグループです)
その戦略を見てみると他社とは比べモノにならないほど大規模なプロジェクトであり、
あと5年もすれば一気に国内でのマリオットグループの知名度&地域が圧倒的になっているかもしれません!!
目次
世界で30ブランドを展開
グレードや滞在スタイルにマッチしたブランドを30ブランドも展開しています。
東京都内だけ見ても
- ザ・リッツ・カールトン東京
- ザ・プリンスギャラリー東京紀尾井町ラグジュアリーコレクションホテル
- ウェスティンホテル東京
- 東京マリオットホテル
- ザ・プリンス さくらタワー東京 オートグラフコレクション
- シェラトン・グランデ・トーキョーベイ・ホテル
- シェラトン都ホテル東京
- コートヤード・マリオット銀座東武ホテル
- コートヤード・バイ・マリオット東京ステーション
- モクシー東京錦糸町
- メムズ東京 オートグラフコレクション
- 東京エディション虎ノ門(2020年6月オープン予定)
- アロフト東京銀座(2020年7月オープン予定)
- ACホテル東京銀座(2020年9月オープン予定)
と2020年度中には14件も営業しています。
そして、日本人に馴染みのある「リッツカールトン」「ウェスティン」「シェラトン」もマリオットグループなんです。
2020年5現在でも50件以上が日本国内で営業をしています。
道の駅併設ホテルの開業を進めている!!
様々なブランドがあり、カテゴリーが多種多様ですので、その分広範囲のお客がターゲットになっていることがお分りいただけたと思います。
都市部はもちろん、沖縄や北海道、軽井沢などの観光リゾート地にも年々開業を続けていますので、選択肢はすでに多く用意されています。
私が注目するのは、さらに先の展開なんです。
地方創生事業「Trip Base 道の駅プロジェクト」
マリオットグループは「積水ハウス」とタッグを組み、道の駅併設のホテルの開業を準備しています。
6府県15カ所約1,000室の規模で2020年秋以降に順次オープンします。
「未知なるニッポンをクエストしよう」をコンセプトに、全く新しい体験型の旅のスタイルを提案する地方創生事業が“Trip Base道の駅プロジェクト”です。全国の「道の駅」をハブとして、文化・風習・暮らし・食などの地域の知られざる魅力を渡り歩く旅を提案していきます。ファーストステージとして、道の駅に近接したロードサイド型ホテルを6府県15カ所約1000室の規模で2020年秋以降に順次オープンします。自動車やバイク、自転車などで各地域を渡り歩きながら地域の方々とのつながりを感じることを通じて、旅行者の満足度を高めることを目指します。
核となるホテル事業は、マリオット・インターナショナルのホテルブランド「フェアフィールド・バイ・マリオット」を展開します。シンプルにゆったりとくつろぐことのできる宿泊特化型ホテルで、食事やお土産などは道の駅をはじめ、地域のお店を利用していただき、地元コミュニティと協力しながら地域とのふれあいを最大化していきます。
積水ハウス
「宿泊特化型」ホテルとしての営業を目指していますので、レストランなどの機能は最小限のなるようです。
しかし、その土地ならではの食事として併設の「道の駅」で食事を楽しむことを目的としていますので不自由はありません。
個人客をターゲットにしているので、団体客が基本的にはおらず、静かに過ごすことができることも魅力ですね。
欧米に人気のあるマリオットグループですから、もともとのメインターゲットは欧米人の個人ツアー客でしょう。
和歌山の高野山なんかはアジア系はあまり訪れませんが、欧米人は個人で何度も訪れて宿坊に宿泊したり、朝のおつとめをして仏教に深く触れる体験をしています。
または熊野古道を全制覇するために何度も自転車で訪れる方も多いです。
こうした方々の移動途中での利用を狙っての取り組みですが、コロナの影響により今後の旅行需要としても、個人旅行や地方がさらに注目を集める可能性が高いので、需要がかなり期待できそうです。
ファーストステージ開業予定地栃木県、岐阜県、三重県、京都府、和歌山県、奈良県
15施設約1,000室
ファーストステージ 開業予定地一覧
No. | 府県名 | 施設名 | 室数 |
---|---|---|---|
1 | 栃木県 | フェアフィールド・バイ・マリオット・栃木宇都宮 | 87 |
2 | フェアフィールド・バイ・マリオット・栃木もてぎ | 52 | |
3 | フェアフィールド・バイ・マリオット・栃木日光 | 91 | |
4 | 岐阜県 | フェアフィールド・バイ・マリオット・岐阜美濃 | 54 |
5 | フェアフィールド・バイ・マリオット・岐阜郡上 | 87 | |
6 | フェアフィールド・バイ・マリオット・岐阜清流里山公園 | 85 | |
7 | フェアフィールド・バイ・マリオット・岐阜高山荘川 | 64 | |
8 | 三重県 | フェアフィールド・バイ・マリオット・三重御浜 | 63 |
9 | フェアフィールド・バイ・マリオット・三重おおだい | 72 | |
10 | 京都府 | フェアフィールド・バイ・マリオット・京都宮津 | 93 |
11 | フェアフィールド・バイ・マリオット・京都京丹波 | 75 | |
12 | フェアフィールド・バイ・マリオット・京都みなみやましろ | 50 | |
13 | 和歌山県 | フェアフィールド・バイ・マリオット・和歌山すさみ | 90 |
14 | フェアフィールド・バイ・マリオット・和歌山串本 | 90 | |
15 | 奈良県 | フェアフィールド・バイ・マリオット・奈良天理 | 99 |
合計室数 | 1,152 |
上記を見て頂いてもわかる通り、観光地近くかつホテルの競合が多くない場所、日本の文化に密接している場所が選ばれています。
非常に楽しみなプロジェクトですね!!